
■ 「LET IT BE」~北海道新聞に掲載されました!!

札幌の劇団32口径の20周年記念公演。上演作は、日高管内浦河町にある統合失調症など心の病を持つ人々の支援施設「浦河べてるの家」を取材して生まれたヒューマンストーリーだった。
心の病はさまざまな思いをため込んだ末に発病する。架空の施設では、職場でのノルマに押しつぶされた元仕事人間のミシマさん(ベティ)、自衛隊の上司の命令に耐え切れなくなったヨコタさん(井口浩幸)、いじめを我慢し続けたシミズさん(佐藤雅子)らが幻覚や妄想と闘いつつ、共同生活を送っていた。
そこに新入りのハヤセさん(高井ヒロシ)一人が加わるだけで、共同生活は大揺れに。けんかが起き、それぞれの症状も悪化。問題解決のためのミィーティングの回数は跳ね上がる。
だが、入所者たちは薬漬けの生活には戻らない。自分を取り戻すために何をやめたらいいかという「引き算」と「降りていく生き方」で心を軽くする作業を続け、踏みとどまる。
人間は壊れやすいものだが、もし壊れたらどこまでも降りて行って、誰はばかることなくずうずうしく生き続ければいい―。そんなメッセージが仕込まれていた。
心の病を抱えた面々は、やみくもに悲痛に描かず、痛みを笑いに変換させていたし、最終場面は入所者たちの妄想を逆手にとって、ファンタジーのシーンを作り上げていた。いずれも舞台でこそ生きる表現だろう。
終盤、ソーシャルワーカーのムカイさん(三富香菜)の口を借りて、「浦河べてるの家」のポリシーのようなものが積み残しの荷物のように説明的に示されたあたりは改善の余地ありだろうが、全体として作・演出のMARUの抑制のきいたつくりには、20年の蓄積を感じるだけのものがあった。
(土屋孝浩)
◇11月28日 札幌・サンピアザ劇場
■ 劇団創立20周年記念公演 「LET IT BE」
お陰さまで盛況の中、無事終了いたしました!!
ありがとうございました。
![]() |
主宰MARUが満を持して新作を発表。 |
||||||||||
![]() <<LET IT BE フォト・ギャラリーへ>> |
|||||||||||
|
|||||||||||